女性の生え際は、ヘアスタイルの決め手となる部位で、生え際の薄毛は女性の印象を大きく左右します。薄毛になると髪のボリュームが減るため、思い通りにスタイリングをすることが困難になります。ヘアセットが決まらない、風が吹くと簡単にセットが崩れてしまうなどから、外出できないと悩むこともあります。薄毛を放置した場合、徐々に進行してしまことが多く、良くなることはありません。その為、薄毛治療が必要になります。
生え際薄毛の原因は、女性ホルモンの低下であると考えられています。老化や過激なダイエット、生活習慣の乱れなどにより女性ホルモンが低下して、生え際の薄毛が進行します。
女性の生え際薄毛には、初期兆候がみとめられることがあります。髪の毛を触った時にハリやコシがなくなった、少し触っただけで髪の毛が抜けやすくなった、髪を梳かしたときに髪の毛が抜ける、シャンプーをした後に抜け毛が見られるようになった、ということは生え際薄毛の初期兆候ですので注意してください。
生え際の薄毛が進行し、前髪が少なくなると頭皮が透けて見えることがあります。髪自体が痩せ細ることや、生えてくる髪よりも抜け落ちる髪の方が増え、髪全体の量が減少するため、髪と髪の間に隙間ができることが要因と考えられます。生え際が透けていると、紫外線が直接、頭皮にダメージを与え、毛母細胞の活性化を阻害するので、さらに髪が痩せ細り、抜け毛が増えるという悪循環に陥ってしまいます。
前髪をきつく縛るヘアスタイルは、生え際の薄毛を進行させることがあります。きつく縛ることにより生え際の髪の毛が引っ張られて抜けやすくなります。ヘアスタイルの変更が必要になります。髪をまとめる場所を変えてみたり、おろしてみたりするとよいでしょう。
毛髪の発毛を促し、新しい髪の毛を育てるための成長ホルモンが重要であることが分かっています。成長ホルモンは、睡眠中に分泌されるため、睡眠を確保することが薄毛治療に必須となります。最も成長ホルモンが分泌されるタイミングは入眠から3時間後と考えられています。慢性的な睡眠不足や質の悪い睡眠が続くと成長ホルモンが十分に分泌されず、正常な育毛が妨げられます。寝る直前までパソコンやスマートフォンを使用し続けることは睡眠の質を悪化させます。目がさえて寝つきが悪くなってしまうため、パソコンやスマートフォンの使用は寝る前は出来るだけ控えましょう。
栄養不足は、抜け毛や薄毛の原因となります。髪をすこやかに育むためには、バランスのよい食生活を心がけ、適切な量の食事をとることが大切です。鉄分や亜鉛、タンパク質を含む食事が不足しがちなので、それらを意識して摂取するようにしましょう。
女性の生え際薄毛に対して、これまでは効果的な治療がありませんでした。ハーグ療法が開発され、生え際薄毛の治療法が大きく変わりました。前髪の薄毛部分に毛髪再生に必要な成長因子を注入し、頭皮の毛母細胞を活性化させて、頭皮内の成長因子を誘導することができます。発毛が促進され、女性の生え際薄毛が改善されます。
46歳、女性。女性の生え際薄毛、ハーグ療法
症例経過:40歳ごろから生え際が薄くなってきた女性症例です。ブラッシングや洗髪で抜ける毛が増えて、このままどんどん薄くなるのではと心配になり、仙台中央クリニックに御相談いただきました。診察したところ前髪の生え際から頭頂部の範囲の髪がまばらになっていました。生え際及び全体の発毛を期待して、ハーグ治療を開始しました。ハーグ療法を行うことにより、生え際から頭頂部に発毛が認められ、ボリュームも増えました。前髪のセットもしやすくなり、人目を気にせず歩けるようになりました。
症例解説:生え際の薄毛に気づいているものの、どうしていいか分からないで放置している方はかなり多くいらっしゃいます。生え際の薄毛は自己努力で改善されることは少なく、薄毛治療が必要になります。近年開発されたハーグ療法は、生え際の薄毛に効果的で、毛髪再生を促し、増毛することが出来ます。女性の抜け毛や薄毛は、治療方法さえ間違わなければ、改善の可能性が十分にありますので、諦めずにご相談いただくことをお勧めしています。発毛効果や改善スピードには個人差があるため、薄毛兆候を発見し、根気強くケアや治療をしていくことが大切です。ハーグ療法は、薬液注入時に痛みや出血のデメリットやリスクを認めることがあります。術前に十分説明を受けてください。